テーパーラインとレベルライン
テンカラ釣りを始めようとする方にとってロッド(竿)選びとともに悩ましいのがライン選びではないでしょうか。テンカラのラインには、大きく分けてテーパーラインとレベルラインがあります。テーパーラインとはその名の通り先端にいくほど細くなるテーパー状になっているのに対して、レベルラインとは均一の太さの釣り糸をライン代わりに使います。
かつては、テンカララインといえばテーパーラインがあたりまえでしたが、その後にレベルラインが普及して、現在では両者が共存しています。共存している理由は、テーパーラインとレベルラインそれぞれに長所があるからです。テーパーラインはキャストしやすいのが長所であり、レベルラインは毛ばりを自然に流すのに長けています。どちらを選ぶかは好みや釣りのスタイルによるところが大きいと言えます。
私はレベルライン一択
私がテンカラを始めた頃はまだレベルラインが世に出始めたばかりだったため、最初に買ったのはテーパーラインでした。その後、もっぱらフライフィッシングばかりをするようになりしばらくテンカラから離れていましたが、その間にレベルラインが普及し、また、専用ライン売られるようになったこともあり、再開するタイミングでレベルラインへと移行しました。その後はずっとレベルライン一択です。
進化するレベルライン
レベルラインの素材としてはフロロカーボンが一般的です。フロロカーボンはナイロンに比べて比重が高いためキャストがしやすく、また、素材にコシがあり扱いやすいためです。ただし、このコシが裏目に出て巻き癖がついたら取りづらいのがかつては難点でした。私がテンカラを再開した15年ほど前に売られていたフロロカーボンのレベルラインは、使い始めにしっかりとしごいて巻き癖を取ってたものです。しかし、近年売られているフロロカーボンのレベルラインはソフトで巻き癖もつきにくく、とても扱いやすいものへと進化しています。
フロロカーボンのレベルラインは何号を選ぶ?
ここからが、今回のブログの本題です。市販されているレベルラインの太さは、2.0号から0.5号きざみで4.5号までというのが一般的な感じです。号数が上がるほど太くなります。特徴をざっくり言えば号数が大きいほどラインの自重があるためキャストしやすくなります。逆に号数が小さいと毛ばりを川の流れに乗せやすく、また魚のアタリがラインに出やすくなります。
このような特徴を踏まえた上でのおすすめは、状況に応じてラインを使い分けることです。私の場合、無風〜風力2までであれば、フロロカーボンの2.5号を使います。少し風が出て風力2〜4であれば、3.5号を使います(風力4を超えるとラインが風に持っていかれて、キャストになりません)。

ロッドや自分との相性も考えて
なお、上記の使い分けは私の使っているロッドとの相性もあるかと思います。ちなみに私が使用しているロッドはシマノの「天平テンカラ3.6m」と「渓流テンカラZL 3.4−3.8m」どちらも6:4のどちらかというと胴調子のロッドです。7:3の先調子のロッドと組み合わせる場合は、相性がまた変わってくるかもしれません。
実際に太さの異なるラインを試してみるとわかるかと思いますが、号数によって思いのほかキャストのフィーリングが変わってきます。そして、しっくりこないラインを一日中使い続けるのは結構なストレスになります。
フロロカーボンのレベルラインはひと巻きで1,000〜1,500円とそれほど高価ではありませんので、号数違いで何種類か購入してみて自分のロッドとの相性やキャストしてみて、自分にしっくりくるものを探るのが良いかもしれません。